【新人MRあるある】卸訪問でMSさんと何を話せばいいか分からない⁉️|私が苦手意識を克服した方法と次回から実践できるネタ4選

大学を卒業し、製薬会社に就職して早いもので1年が経過しました。

MR認定試験のための研修期間が約4ヶ月も受けられており、現場活動を始めてからは約半年になります。

今回の記事では、私がMSさんと関係を築くまで及びどのような話をしているかを紹介していくので、新人の皆さんの参考に少しでもなれば幸いです。

 
本記事は2023年4月27日に更新されています。

医薬品卸のMSとは?

MSさんのことを紹介する前に、まずは医薬品卸会社の概要をお伝えしなければなりません。

医薬品卸の概要

医薬品の多くは、製薬会社から直接顧客に納入されているわけではありません。

医薬品卸が仕入れ、保管、配送、品質管理の一端を担い、そこから各医療機関に医薬品が届けられています。

参照:【医薬品とは?】メディパル・アルフレッサ・スズケン・東邦薬品の解説

 
製薬会社と医療機関の仲介的な存在だよ。
日本国内ではメディパルGアルフレッサスズケン東邦薬品が4大卸と言われていますが、地域によっては地場卸の方が高いシェア率を有しているところもあります。
北海道では特に顕著で、ほくやくモロオの2社が他の卸に比べて圧倒的な影響力を持ちます。
出典:https://answers.ten-navi.com/pharmanews/21165/
 
担当エリアのシェア率を調べてみよう!

MSさんの主な業務内容

MSとはMarketing Specialistの略です。

営業というよりも、「医薬品の価格や品質の適正な維持、各医療機関に対する情報提供」が主な業務内容です。

価格、供給体制などを加味し、公平な立場から顧客と一緒になって適切な医薬品を選択する必要があります。

 
経営コンサルタント的な知見も必要だよ。

参照:【本音】MSの多忙すぎる毎日・・。医薬品卸のリアルに迫る!

午前中は内勤作業とMRとの情報交換を行い、午後に各担当施設に向かうというのが一般的な流れです。

卸によって担当の持ち方は異なりますが、地区ごとに基幹病院、クリニックと周辺の応需薬局という形態で割り振られているパターンが多く見られます。

訪問中の様子を観察していると、何社ものMRと情報交換、会議や同行の日程調整、鳴り止まない電話に対応するなど、まさに「多忙」の文字がピッタリな印象を受けました。

卸訪問でMSさんと何を話したらいいの?具体例4選

現場を回り始めて間もない頃、卸訪問するもののMSさんと何を話すべきか分かりませんでした。

私が担当しているある卸では、火・木の10時〜11時のみ訪問可という規制があるため、その時間帯は各社のMRが100人以上集まっています。

 

最初は話し掛けるのも一苦労だよ。

私がMSさんと話すネタとして意識している5つを紹介するので、少しでも皆さんの参考になればと思います。

(MSさんと何を話すか困ったときに使えるネタ4選)

  1. 新製品のPR活動
  2. 医薬品の供給状況について
  3. 顧客との面談結果をフィードバック
  4. 地域に関する世間話

新製品のPR活動

新薬メーカーでは年4回、ジェネリックメーカーでは年2回、新製品を発売する時期があります。

このタイミングでは自社製品について説明会を積極的に行い、医療機関で採用してもらうために働きかけます。

 
各社が数字に追われて凌ぎを削っているよ。
製品を最終的に納入しているのは卸なので、MSさんの影響力はかなり大きいです。
得意先で製品PRをした際の先生の反応をお伝えすることで、MSさんが訪問するための情報源ともなります。

医薬品の供給状況について

近年、ジェネリック医薬品だけでなく先発品も出荷調整を行っているケースが多く見られます。

医薬品には安定供給が求められますが、さまざまな理由でそれを達成できていない現状が事実としてあります。

 
日本の医薬品産業が抱える大きな課題の一つだね。

出荷調整が行われた際に該当する医療機関に適切な案内が早期にできていれば切替など対応が可能ですが、遅れてしまうと医療機関及び患者様に大変な迷惑が掛かってしまいます。

出荷調整や販売中止などマイナスな情報を提供するのは正直言うと気が進みませんが、きちんと逃げずに足を運んで丁寧に説明することを心掛けています。

 
筆者の失敗談を紹介するよ!

担当交代のタイミングである製品が販売中止となり、その案内が病院にできていなかっためMSさんと先生から怒られてしまったことがありました。

それ以降、その病院には供給状況に変化があればすぐに連絡し、頻回訪問するようにしました。

数ヶ月間そのようなことを継続した頃、先生から「いつも迅速な情報提供してくれて助かっているよ、ありがとう」と言っていただきました。

 
ご迷惑を掛けている中でも感謝してもらえると嬉しいよね。

MSさん姿勢を評価していただき、信頼関係を構築するきっかけにもなることでしょう。

顧客との面談結果をフィードバック

製品PRの章で軽く触れましたが、得意先との面談結果を共有することもMSさんにとっては有益な情報です。

ドクターあるいは薬剤師の先生の趣向や考えをお伝えすることで、MSさんが訪問する際の材料になります。

具体的には以下のような情報が例として挙げられます。

  • 処方時に先発、後発品、AGどの趣向なのか
  • 製品採用時に重視するのは価格または安定供給なのか
  • 特別な関係性を築いていメーカーがあるのか

単に結果をお伝えするのではなく、MSさんにとっても利益になる情報をお伝えできるように意識しましょう。

地域に関する世間話

ある程度関係性が構築できてからであれば、地域に関する世間話をするのもよいかと思います。

しかし、MSさんは複数社を相手にしながら多くの業務を遂行しなければならないため、仕事に関係のないことで長話するのはご法度です。

仕事のことを束の間でも離れてプライベートの話をできればお互いの気分転換になるかもしれません。

 
その後はすぐに仕事の話に切り替えよう!
しかし、世間話をすることを好まないMSさんも少なくないと思うので、相手との関係性や性格を見極め、必要最低限に留めるようにしましょう。
世間話の具体例としては、以下のようなものが簡単でしょう。
(世間話の具体例)
  • 季節や天気に関すること(北海道なら大雪など)
  • 地域で取り上げられている話題・イベント
  • 共通の趣味や休日の過ごし方について
 
業務を円滑に進めるための潤滑油として捉えよう〜

MSさんが求める情報提供を的確に伝達できるMRを目指そう

MSさんは限られた時間の中で多くの情報を扱いながら仕事をしています。

MR側としては迅速な情報提供を行い、MSさんの負担を減らしたりお役に立って良好な関係を構築することが大切です。

 
MSさんの協力なしで製品を売ることは難しいよ。

出荷調整や販売中止案内の際に痛感したのが、私たちMRとMSさんが重要としている得意先には少なからず乖離があるということです。

広範な地域を担当していると、該当製品の使用量が多い得意先を優先して案内に行くのが一般的かと思います。

しかし、その製品の使用量が僅かでもMSさんにとっては重要な得意先であるといった可能性は十分に考えられます。

 

情報共有と日々の摺り合わせがものを言うね!

私たちMRは、MSさんの業務内容を理解し、お互いに歩み寄って共闘していくことが求められていると思います。