私の同期は新卒一年目ですが、早期転職を決意し実際に現在は他社で働いています。
今回の記事では、そんな彼と情報共有をする中で転職を決意するに至った理由、転職活動で直面した壁について紹介していきます。
新卒一年目で転職を決意するに至った理由
私の同期が新卒一年目という早い段階で転職を決意した主な理由として、次のものが挙げられます。
(早期転職を決意した主な理由)
- 〈僻地〉配属が嫌で都会に移住したかったから
- やりたいことを遂行できる環境ではなかったから
- 年功序列の給与体系に将来的な不安を感じたから
私も同時期に転職を一つの選択肢として考えていましたが、共感できる部分が多くありました。
次の章からは3つの理由について詳しく見ていきます。
〈僻地〉配属が嫌で都会に移住したかったから
私の同期(A君)は、仙台への配属が言い渡されました。
本人の希望は友人が多く実家から近い名古屋や大阪といった関西圏でしたが、その希望とは大きく掛け離れたものでした。
「転勤OKで製薬会社入ったんだよね?」と言われても20代の右も左も分からない時期にそんな重大なジャッジできる訳ない。「はい!!」と答えないと落とされるでしょ??
結婚やマイホーム、子供、親の介護など人生の読み切れないライフスタイルの変化に「転勤」という文化はアンマッチすぎる。— プロパー八重洲 (@yaesu_pro) February 23, 2023
やりたいことを遂行できる環境ではなかったから
近年の製薬業界全体に言えることですが、A君や私が勤務するメーカーでも供給体制に大きな問題を抱えていました。
得意先やMSさんからの問い合わせはそのことばかりで、追補品を発売しても積極的に製品PRを行える環境ではありませんでした。
昔は資材をたくさんくれたであろう製薬会社さんも資材さえも経費削減されてきてることから本当に儲けが少なくなってきてるんだろうなーって思う
— むらさき (@fccBaWb80PUDZL4) December 4, 2021
年功序列の給与体系に将来的な不安を感じたから
A君や私が勤める製薬会社では、年功序列の文化が根強く残っていました。
等級によって給与体系が決定されますが、勤続年数を積み上げないと等級が上がらず、近年では景気悪化で昇給の機会が激減していました。
この辺に関しては内資だと本当に腰が重いですよね。未だに年功序列の色が濃いので。
製薬会社は内資でも一部の大手等は積極的に若手や女性を登用しはじめてますが、卸さんは…難しそうですね🤔— ようじ@転職MR (@seiyaku_mr_itou) April 9, 2021
新卒1年目で転職活動をするメリット・デメリット
この章では、新卒1年目で転職活動をするメリット・デメリットについて紹介します。
結果的に私は残留しましたが、一時期は転職活動をA君と一緒に行っていたので、これらの経験に基づいたリアルをお届けしたいと思います。
新卒1年目で転職活動をするメリット
「石の上にも三年」という言葉があるように、転職するまで3年間は耐えるべきとする意見が多く見られます。
しかし、近年では以下のような理由で新卒一年目から転職を考える人が増えているデータもあります。
①早期に環境を変えられる
仕事が何らかの事情で嫌と感じている以上、転職することで早期に環境を変えられるのが最大のメリットと言えます。
精神的苦痛を伴ったまま現職を継続し、鬱病などを発症してしまったら社会復帰そのものが困難になってしまう可能性が考えられます。
②「若さ」を武器にして転職活動ができる
多くの企業にとって「若さ」は求められる素質の一つであると感じます。
勤続年数を積み重ねるほど当然ながら年齢も上がり、若さという武器は次第に失われていきます。
絶賛転職活動中なんだけど、年齢の若さと今までの職務経験から結構良いところに勤める事も可能らしくてなんか毎日の食事がちょっと旨くなった気がする
— トキワ (@A_Syawa_eevees) May 1, 2023
大学を卒業して1〜2年の間であれば第二新卒として扱ってくれる企業もあり、経験者の転職よりはハードルが低くなります。
日本の新卒一括採用ではポテンシャル採用が行われています。
ポテンシャル採用とは、求職者の潜在能力を評価基準とする採用方法です。即戦力ではなく、将来発揮するであろう能力に期待して人材を選考します。そのため、未経験業種への応募だとしても採用にいたる場合があります。
(出典:https://it-trend.jp/)
社会人として誇れる顕著な実績がなくても、「若さ」それ自体が武器になります。
明確に早期転職を検討しているのであれば、新卒一年目であっても行動することは一つの選択肢になると思います。
③ライフイベントがなければ身軽で融通が効く
大学を卒業して一年目の段階で、結婚や出産を考えているケースは稀かと思います。
その意味で、ライフイベントが少なく身軽な間に転職をするのは合理的であると言えます。
参照:【MRの残酷な全国転勤事情】家を建てた直後に転勤!?
異動・転勤の際に家庭の事情がどこまで考慮されるかは会社や上司によりますが、一般的にMRには転勤が付き物です。
結婚をして家庭を持っている方の場合、単身赴任という可能性も考えられます。
十年以上にわたって単身赴任している社員の方もいたよ。
将来的に家族との時間を大切にしたいと考えるのであれば、自由に身動きが取れる間に条件の適う職種に転職することも賢明な判断と言えるでしょう。
新卒1年目で転職活動をするデメリット
ここまでは早期転職のメリットについて紹介してきましたが、残念ながらデメリットも多くあります。
想像しやすい部分でいうと社会人経験の少なさ、実生活上の面では資金の確保などが課題として浮かび上がりました。
①転職市場で評価される実績が乏しい
新卒一年目の転職活動でネックとなるのが、やはり経験の少なさです。
社会人が転職する際において評価されるのはポテンシャルではなく、会社に対してどのように貢献してきたかの実績です。
MRであれば営業の側面が強いため、具体的な数値を求められます。
(転職市場でMRに求められる実績の例)
- 基幹病院で製品の新規採用により売上〇〇%up
- 追補品の販売実績(目標進捗率)全国〇〇位
- 地域を巻き込む規模の講演会を主催・成功させた
初年度はMR認定試験合格に向けた学習の時間が多く、当然ながら上記のような顕著な実績はありません。
履歴書や職務経歴書に記述できる内容が軽薄となりがちで、経験豊富な社会人と比してアピールする要素が弱くなってしまいます。
②早期転職の履歴が生涯残ってしまう
終身雇用の時代が終わったとは言え、日本の市場において転職回数の多さはマイナスのイメージに繋がってしまいます。
早期転職をしてその職場で生涯勤める場合は問題ありません。
しかし、次も転職しようとなった際にそれは3回目の転職になることを意味します。
いくら転職が当たり前の時代とはいえ、転職回数の上限は概ね決まっています。新卒3年以内のような極めて若い段階で転職カードを浪費すると、最初は「意外と楽に転職できるんだな」と思いますが、のちのち詰みます。
— ほしの (@hoshino_1025a) April 26, 2023
より高待遇を目指して転職するのが当たり前とする海外や一部の外資系企業を除いて、転職回数が多いことで「うちの会社でもすぐ辞めてしまわないか?」と面接官に不安を与えてしまいます。
特に若手の期間は職を選ばなければ転職しやすいこともあるので、早期転職の際はよく検討してから行動しましょう。
③引越しに伴う金銭的負担が大きい
引越しには金銭的な負担が伴います。
会社によっては転職先が負担してくれる場合もありますが、多くは自己負担となってしまいます。
社会人1年目で引越し費用の捻出は厳しいかも…
学生時代から計画的に貯金をできていれば問題ありませんが、引越しには多額のお金が掛かるので、生活が一時的に厳しくなってしまう可能性があります。
転職しようとしたら引越しで金がぶっ飛ぶな
— いけぬま先輩 (@oyodohousyou) April 28, 2023
また、仮に転職できたとしても給料が振り込まれるのは早くて約1ヶ月後です。
それまでの生活資金を確保できるのかを含めて、転職時期は慎重に検討する必要があります。
MR向けおすすめの転職方法
早期転職のメリット・デメリットについて見てきました。
私自身も転職活動をする中で、「新卒一年目での転職活動は難しい」と感じる場面が多々ありました。
本章では、それでも転職先してMRあるいは医療関係で働きたい方向けにおすすめの転職方法を紹介します。